太陽の磁場が反転しようとしている-磁場極性変化は約11年周期(2013年8月NASA)

The Sun’s Magnetic Field is about to Flip
NASA サイエンス・ニュース (米国) 2013.08.05

太陽の磁場反転は、太陽系全体に影響を及ぼすと考えられています。

この太陽の磁場の極性の変化は、およそ11年周期で発生し、太陽の内側にある磁気ダイナモを再編成しながら、各太陽周期のピーク時に起こります。

具体的な影響は以下の通りです。

  • 太陽系全体への影響:
    • 太陽の磁気の影響を受ける範囲は「太陽圏」と呼ばれ、冥王星をはるかに超え、数十億キロメートルにわたって広がっています。
    • 太陽の磁場が反転する際には、「太陽圏電流シート」(heliospheric current sheet)という広大な面が深く関わります。太陽圏電流シートは、太陽が誘導磁場を回転させることで電流を生じさせる、磁場の磁極が北向きから南向きに変わる太陽系の広大な面です。これは非常に弱い電流ですが、厚さが1万キロメートル、広がりが数十億キロメートルにも及び、太陽圏はこの巨大なシートを中心に構成されています。
    • 磁場の反転時には、この太陽圏電流シートが波状になり、地球もこの電流シートの中に浸されることになります。これにより、地球の周囲に宇宙嵐(磁気嵐)を引き起こす可能性があります。

  • 宇宙線への影響:
    • 磁場の反転は、宇宙線にも影響を与えます
    • 宇宙線は、銀河で超新星爆発やその他の激しい現象によって、ほぼ光速に加速された高エネルギー粒子です。これらは宇宙飛行士や宇宙探査において危険な存在とされています。
    • 太陽圏電流シートは、宇宙線が太陽系の内側に侵入しようとした際にその方向を曲げ、宇宙線に対するバリアや盾として機能します。つまり、深宇宙からやって来る高エネルギー粒子から太陽系内部を守る役割を担っているのです。

  • 地球の気候への関連:
    • 一部の研究者の間では、宇宙線が地球の雲の生成や地球の気候にまで影響を与える可能性があると言われています。ただし、これは「可能性」として言及されており、現時点では確定的とは述べられていません。

スタンフォード大学のウィルコックス太陽観測所では1976年以来、太陽の極磁場を追跡しており、これまでに3度の磁場逆転を観測しています。データによると、磁場の反転が近づくと、太陽の南半球と北半球の磁場変化に非同期性が見られることがあります。例えば、北極が先に反転の兆候を見せ始め、南極が後から追いつくといった動きです。

source:2013年08月09日
太陽の磁場が反転しようとしている―NASA サイエンス・ニュース (米国) 2013/08/05
https://hontougaitiban.seesaa.net/article/201308article_34.html

Akie Ogata

2010年よりNPO法人情報共有ネットワークを通じて情報サイトほんとうがいちばんを運営。スピリチュアルから現実社会まで垣根を超えたカテゴリーを持って情報を配信し続ける。個人セッション・グループセッション、各種イベントを通じて気づきのサポートを提供。 スピリチュアルな学びを現実生活に活かす-実践ナビゲーター。